アナ・ログ

秋のささやき

金澤 聡

2013/10/01

早いもので10月。
木の葉が秋風に舞い落ちる姿を見ると、なんとなく感傷的な気持ちになる季節。

太陽が隆盛を誇っていた8月に、その象徴とも言える「カブトムシ」を今年も飼育しました。
(息子2人のために飼ったのですが、毎日の世話は奥さんが担当しています…)
オスとメスの1匹ずつ飼っています。
お盆前には、メスが産卵しました。
私は幼いころさんざん卵から成虫になる過程をみてきたので驚きませんでしたが、
奥さんにとっては相当神秘的なことだったようで、大変感動していました。
なぜか息子たちは初めての産卵シーンにもかかわらず、極めて冷静でした。
(孵化とか羽化の現象が何のこっちゃ分からんのかも知れませんが…)

そのカブトムシたちも、秋を迎え動きが鈍化してきました。
一般的に成虫の寿命は、1ヶ月。
我が家の虫の王も命のともしびが弱くなってきているのだと思います。
秋にささやく虫の声。
「命には限りがあるからこそ、尊い」
弱々しくなってしまったカブトムシから、生きる強さを息子たちが感じてくれればと思っています。
秋の枯葉は、カブトムシにとっては次の命につながる栄養分。
そう思えば、枯れゆく木の葉もセンチメンタルなものに感じないかもしれません。

次回は佐藤アナウンサーです。

2013 夏の総決算

金澤 聡

2013/09/04

野球とは、つくづくよく考えられたスポーツだと思う。
なかには、『人生そのものだ』と言う人もいる。

イチロー選手が異国の地で偉業を成し遂げた夏。
4000本の裏には、8000本の悔しさがあるという。
野球の神に愛されるような相当な努力が生んだものだと想像できる。
神業である。

杜の都のエースも前人未到、『神の領域』ともいえる記録を創った。
この夏は、悲願の優勝という高みを目指して若鷲たちがパ・リーグの空を雄々しく飛んでいる。
破竹の勢いで邁進しているチームも、優勝はリーグ終盤にならないと決まらないという。
ペナントレースはマラソンによく例えられるが、この9月が42.195kmの半分くらいか…。
1戦1戦最後まで闘志を消さず130試合を戦い続け、残りの10試合で優勝が決まる。
やはり、野球は人生そのもの。

今年の秋は、きっと楽天が教えてくれるだろう。
明けない夜はないんだと。
球界再編から生まれた弱小球団が、ようやくまぶしく光輝くチームになることを。
さあ、夏を全力で戦った男たちが、もうじき実りの秋を迎える。
歓喜のその時何を思うだろうか。
やはり、『人生そのもの』か…。

次は、小口さんです。

真夏の夜の夢

金澤 聡

2013/08/20

先日、金魚すくいではなく、「金魚釣り」に出かけました。
屋内に設置された水槽に、長さ20cmくらいの釣竿に糸を垂らし金魚を釣るもので、『ミニミニ釣り堀金魚版』といった風情でした。

夏祭りといえば、「花火」「浴衣」「金魚すくい」が自分自身では3種の神器(?)と思っていましたが、この定番からちょっと一線を画す金魚釣りもなかなか粋なものでした。

えさの付いた釣り針を水槽に垂らせば、金魚が大量に集まってきますが、金魚の口が小さいので、なかなか針が引っ掛からないのです。
釣竿が微かにグッと引かれた瞬間に、微妙な力加減で引き上げないと、針が金魚の口に掛からないという、なかなかな技量を求められるものでした。

最初はコツを掴むのに時間がかかりましたが、1時間で15匹くらい釣れました。
ただし、夜ベッドに就いて眠ろうとすると、まぶたの裏に、あの金魚の群れの残像が浮かんでは消え、浮かんでは消え、なかなか寝苦しい夜になりました。
祭りには、やはり金魚すくいが「いとをかし」です。

次は佐藤アナウンサーです。

仙台七夕

金澤 聡

2013/08/01

短冊に願いを込めた長男、5歳。
『サッカーせんしゅになりたい』

写真の短冊は、息子が右手で書いたもの。
それにしては、ちょっと読みづらいかなぁと思ったのですが、
そういえば長男は左利き。
このとき、利き手の左肘を骨折していました。

骨折して2週間。
通っている幼稚園で、懸命に右手で字を書く練習をして、
『サッカーせんしゅになりたい』と書いたようです。
それにしては読みやすいなぁと今度は感心しきり。

完治したいま…。
左手でしか字を書きません。もう右手は忘れてしまったのでしょうか。
仙台七夕でお願いしよう。
『せめて習字は右手で書いてくれますように』

まぁ、健康ならどっちでもいいかな(笑)

次は、広瀬アナウンサー。

2013年もはや折り返し…7月です!

金澤 聡

2013/07/11

年々、時間の激流に身を置いているような感覚に襲われるほど、月日の経つのが本当に早く感じます。
もう7月。あっという間に年末を迎えそうな勢いです。

所用も含め、そんな「時間」を忘れようと、先日、南の島へ家族で出かけてきました。青い海と青い空、そして、南国の太陽が、ストレスフルな体を癒してくれました。
5歳と2歳の息子を連れての旅行でしたので、道中ドタバタもありましたが、楽しい思い出もたくさんできました。

2歳の息子にとっては初めての海でした。家のビニールプールとは比べ物にならないほどの広い水たまり(彼にとってはそんな感じだと思います…)に大興奮していました。
さらに、何事に対しても『恐怖』という概念が薄い息子にとっては、“なまこ”さえ玩具に見えてしまうのでしょう、拍子木よろしくヌルヌルのなまこを両手に掴み、合わせてみたり、海に投げたりして1時間近く遊んでいました。恐るべし2歳。
いずれにしても、海に、食事に、散策にと楽しんだ家族旅行はあっという間に過ぎました。

楽しい時間もあっという間、仕事の日々もあっという間…、やっぱり、激流に身を置いているのは変わりません。

月並みですが、子供の成長を含め、『今のいま』を大事に過ごさないといけないと再認識しました。
あっという間に過ぎるであろう2013年後半は、うまく流れに乗って行きたいと思います!

次は、木下アナウンサーです。

水無月&梅雨に…かく想う

金澤 聡

2013/06/21

梅雨が明けると東北にも夏がやってきます。
高校3年生にとっては、「受験に向けて夏期講習で勉強漬け」という人もいれば、「就職を真剣に考える夏」という人もいるでしょう。そして中には、高校最後の青春の夏を、スポーツにかけている人もたくさんいます。

先日、高校スポーツの夏の全国舞台『インターハイ』出場をかけた県総体女子バレーの取材に行きました。
ちょっと前まで県総体は、3年生が最後の大会という意味合いが強かったため、体育館の中はピンと張りつめた空気に包まれ、鬼気迫るほどの気迫を持って、先輩や後輩関係なくゲームに臨んでいたように思います。
勝てば欣喜雀躍の歓喜、負ければ大粒の涙。
夏のコートは、まさに青春に溢れていました。

今は、バレーボールの3年生引退の大会が10月に開かれる『春高バレー県大会』となったため、夏は部活の集大成というより、次につなげることができる大会になりました。
張りつめた空気も、若干、弛緩していたような感じがしていました。
汗と涙の夏の青春群像は、もう過去のものになってしまったのかと、勝手に感傷的になりながら体育館に立っていました。

しかし、体育館の袖で、仲間同士抱き合いながら号泣する姿がありました。当たり前ですが、受験を控えている生徒など夏で引退する3年生もいるのです。青春から離れること20年以上の私にとっては、盲点でした。

試合中にミスをしてしまったことを泣きながらひたすら先輩に謝り続ける後輩の姿。次のバレー部を後輩に託す思いで、大粒の涙を流しながらも気丈に話す先輩の姿。

梅雨明けの夏空同様に、青春の涙も美しい。
ところで、何歳までが青春なんでしょうか。愚問でしょうか(笑)

次は広瀬アナウンサーです。

衣替えの前後に…かく想う

金澤 聡

2013/06/05

仙台に住んで15年。
4月から梅雨明けまでの期間の服装は、悩みます。難しいです。
桜の季節はまだ春になりきれていない冷たい風が日中吹くし、
初夏といえども朝晩は冷え込むし、梅雨入りすれば暖が必要…。

出かける前に、ひと悩み。
「きょうは、ダウンジャケット?スプリングコート?長袖?半袖?」
薄着をしていざ出かけようと玄関のドアを開けた瞬間に、上着を取りに戻る。
こんなことが私の日常では茶飯事です。

衣替えのころのパターンはだいたい決まっています。
5月中旬に、雑誌を見ながら夏服をチェック。
5月下旬に新しい夏服購入。
衣替えを迎えるも、なかなか夏服を着る陽気に恵まれず、タイミングを逃す。
ようやく着るチャンスを掴んで新しい服に身を包んで出社。
しかし、梅雨入り迎え、新しい服を洗うも乾きが悪く、生乾きのニオイに、また洗い直し…。
これも日常茶飯事です。

今年の6月は、新しい夏服を多用できる陽気になるとありがたい限りです。
気持ちも衣替えできるような、そんな感じではないですか?私だけですかね、はい(笑)

次は、飯田アナウンサーです。

皐月に想う

金澤 聡

2013/05/15

冬に逆戻りしたかと思うほどの寒い5月1日、ベガルタ仙台のアジアの挑戦は幕を閉じました。
ホームで中国の江蘇舜天に2-1で敗れました。予選グループ敗退となりました。

ベガルタというチームの履歴を知るサポーターにとっては、
ACL(AFCチャンピオンズリーグ)の舞台に立つことにとても感慨深いものがあったでしょう。
試合を重ねるにつれ、
大会に出場することへの意義から、アジアの高みを目指してほしいという思いに変わっていったことも確かでしょう。

しかし、現実は厳しいものでした。
亡くなった母のために決勝トーナメント進出を果たしたいと臨んだ手倉森監督でしたが、
その想いは届きませんでした。
アジアで戦うということは、相手と戦うこと以外にも、
ピッチコンディションとの戦いやレフェリーとの戦い、気候との戦い、
それにハードスケジュールとの戦いや移動距離の戦いなど、
色んなものと戦わないといけませんでした。

新たな道を作るには、そのいばらの道を切り開く「開拓者」が必要です。
手倉森監督率いるベガルタ仙台は、まずアジアに挑戦するという道を切り開きました。
この経験を糧に、次はアジアの高みへの挑戦です。

5月に思う、パイオニア精神。奮い立たせて歩きます。

次回は、木下アナウンサーです。

春爛漫

金澤 聡

2013/05/02

暖かくなりました。我が家では、練習の日々です。
5歳の長男の自転車挑戦の春です。
補助輪なしの自転車です。

これまでは、ペダルがなくて足でこぐ補助輪なしの自転車に乗っていました。
今年の春は、本格的な補助輪なしのペダルでこぐ自転車の練習です。

息子は行動範囲が広がることに胸躍らせて練習に励んでいます。
「自転車乗れるようになったら、新潟のじいじの家に行ける?」と聞いてくるなど、
子供の想像力は無限です。
練習に飽きさせないように『ああ、そうだね…』と相槌を打ちながら
公園でハンドルを握らせています。

ふと思ったことがあります。
私はいつ自転車に乗れるようになったのだろうか。
誰が教えてくれたのか。人間の記憶はあいまいだなぁなんて思っていると
子供が転びそうになっています。
こうやって失敗を繰り返しながら、コツを覚えていくんだろうなぁ、
なんて考えていると子供が転びそうになっています。

とにかく、暖かい春爛漫から初夏までには、乗れるようになっていたらうれしいなぁ、

なんて考えながら練習してはダメですね(笑)

次回は、稲垣アナウンサーです。

8”まるよ!

金澤 聡

2013/03/28

今回のテーマは『8“まるよ』です。
これは、仙台放送のキャッチフレーズで、『8チャンネル』と『はじまるよ』を掛け合わせたものです。

『はじまる』といえば、
先日東京に行ったら桜が咲き始めていました。
都会の夜にライトアップされた桜が、いい雰囲気でしたので思わず写真を撮りました。
仙台の桜は、もう間もなくほころび始めるのでしょうか。

さて、プロ野球もあす、いよいよ開幕します。
侍ジャパンの結果うんぬんは、巷間で取りざたされましたが、
今度は、国内で最高を目指す戦いが始まります。

突然ですが、野球の醍醐味は何か? と問われたら、
「一発逆転のホームラン」と答える人も多いでしょう。
投手戦ももちろん面白いのですが、ホームランの興奮もまた格別です。
しかし、昨今はご存じの通り、統一球、いわゆる、『飛ばないボール』を使用しているため、
ホームランの数が減少しています。
9回裏ツーアウトからのドラマは、
大袈裟かも知れませんが、いまや宝くじが当たるくらいの確率でしかお目見えできなくなりました。
いまのプロ野球のトレンドは、「投手中心に守り勝つ」野球になっているような気がします。

逆に、サッカーは、3点取られたら4点取り返すサッカー隆盛の時代。
世界のサッカーは、あのメッシを擁して攻撃的なサッカーを展開する、スペインの世界強豪チーム「バレセロナ」がけん引していると言っても過言ではありません。
サッカーの潮流は、いわゆる、「バルセロナ化」しています。
Jリーグでも、2点差3点差あっても、追いつくか、あるいは、逆転を狙うサッカーにシフトしているため、「代打逆転サヨラナ満塁ホームラン」的な要素は、いまや、サッカーにあるのではと思う時があります。

楽天は今年悲願の日本一を狙うシーズンが始まります。
超大物助っ人の豪快なホームランが、満開の仙台の夜空に消えていく…
そんな春の始まりを期待しています

次は、柳沢アナウンサーです。

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