アナ・ログ

怖い話

金澤 聡

2008/08/26

就職活動の中のみなさんは、“怖い”体験をしていないでしょうか。面接時、極度の緊張のあまりに遭遇してしまう恐怖の空間…。

初めての面接。どんな雰囲気なのか戸惑いながらも、気合十分で面接へ。名前を呼ばれ歯切れのいい返事。
しかし、それまでの20数年間噛んだことのない自分の名前を、いきなり噛んでしまう…。アナウンサー試験の面接で。緊張と絶望感から襲ってくる恐怖。

すると、「なぜ、うちの会社を志望するのですか?」と面接官。
逆転のチャンスと必死に訴えた私。
「あの、ひとついいですか?」と面接官。
“もしや自分の話に興味を持ったのでは”と期待に膨らむ私。
「御社と弊社の使い方間違ってますよ」と面接官。 “え~っ!!”と心の中まで冷や汗タラタラの私。
緊張のあまり、『御社』というべきところをずっと『弊社』と言っていたらしい。
「はい、ありがとうございました」と笑顔の面接官。“こういうときの笑顔ってものすごく恐ろしい”と感じた私。
最後くらい清々しい敗者でいようと、さわやかに“ありがとうございました。勉強させていただきました”と私。

なぜか後日、一次面接通過の通知が…。
どんな手違いか、はたまた、何か得体の知れぬものの仕業か、恐怖感を抱き、二次面接へ…。
世の中、何が起こるかわかりません。ちなみに、この会社は最終面接まで受けさせていただきました。
人間万事塞翁が馬です。

次回のテーマは、お月見のシーズンを前に『ツキ(月)にまつわる話』です。
トップバッターは浅見アナウンサーです。

ふるさと

金澤 聡

2008/08/06

突然ですが、何をやってもうまくいかない日ってありませんか?
自分が良かれと思ってやったことが裏目になったり、何度も確認したはずなのに間違っていたりとか、負のスパイラルに陥り気付けば溜め息をついているような落胆の一日…。

忘れもしません、ふるさと新潟から上京して2年目の夏。大学の夏休み中、喫茶店でアルバイトをしていた頃。
6畳1Kのアパートで一人暮らし、連日の熱帯夜で寝不足ぎみの日々が続いていました。
目覚めると、時刻は午前7時30分。午前8時開店の喫茶店、ドアトゥドアで30分の通勤時間。この日のシフトは早番です。そうです、間違いなく遅刻です。アルバイト先で『時間を守る男』の評判が上がった矢先の失態です。
慌てて店に到着。午前8時15分。遅刻した汗だくの私を見て、店長が首を傾げます。シフト表を見ると私の勤務は“遅番”でした。何度も確認したはずなのに6時間近くも前に出勤です。しかし、店長の粋なはからいでこの日のシフトを“早番”に変えてもらいました。
店長への恩返しのため働こうと決意しましたが、朝食を摂っていない私の脳はうまく目覚めませんでした。
オーダーミスを繰り返し、レジもうまく打てずお釣りを間違え、早番に変えてもらったのにタイムカードを打ち忘れ2時間タダ働きと散々でした。
 一人落ち込む休憩室、そこに無造作に開いてあった週刊誌、室生犀星のあの詩句が書いてありました。

 『ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの』

これほど心の琴線に触れる詩句があるのかと思った瞬間はありませんでした。
あのときほどふるさとを恋しく思った瞬間はありませんでした。
しかし、その夏はアルバイトに忙しく、帰省することなく文字通り遠くから思っていました。

次回はどんなふるさとの思いがあるのでしょうか、寺田アナウンサーです。

一度訪れてみたいあの場所

金澤 聡

2008/07/09

気付けば、夏休み目前です!
夏休みの計画はお決まりでしょうか?もうすでにどこに旅行するか決めている方もいらっしゃるでしょう。
ということで、今回のアナログのテーマは『一度訪れてみたいあの場所』です。

今回トップバッターの私がこんな話でいいのかいささか不安ですが、お食事中の方はすいません、まずは写真をご覧下さい。撮影場所はトイレットペーパーが写っているのがお分かりでしょうか、そうです、我が家のトイレ内です。

私は(私に限ったことではないと思いますが)一度は行ってみたい場所が星の数ほどとまでは言いませんがたくさんあります。エジプトのピラミッドを見てみたいですし、中国の万里の長城を訪れてみたいですし、スペインの古城も見てみたいなどなど挙げたらきりがありません。
この欲求をほんの少し解消してくれるものが、トイレットペーパーの隣に写っている「日めくりカレンダー」です。
題名は『1000 Places To See Before You Die Calendar』  
英語は得意ではありませんが、訳せば『一生に一度は訪れてみたい場所千選』でしょうか。世界の名所を写真と英文で紹介している日めくりカレンダーです。
ですから、毎日世界の色んなところをトイレ内で色んな意味で大なり小なり旅行している気分になるわけです。(トイレだけに…くだらないですね…お食事中の方すいません)
ここまで巡ってきた、いや失礼しました、ここまで“めくってきた”名所のなかで、一番気になっているのが世界遺産登録されているスペインのアビラです。荘厳な城壁を見てみたいなあと、しつこいようですがトイレの中で一番強く思いました。

トップバッターがこんな話ですいませんでした。次回からは旅行計画の参考になるお話だと思います。梅島アナよろしくお願いします。

雨の日のすごし方

金澤 聡

2008/07/03

私自身、『正真正銘の雨男』と思っていましたが、
後輩の板垣アナがそれを上回る『雨男』でして、
私は今後『小雨男』としての道を歩もうと思っています。

さて、雨の日の過ごし方を改めて考えてみると、どう過ごしてきたのでしょう?

小学生の頃は雨の日でも友達と遊んでいたと思います。
中学生の頃はサッカー部でしたので、雨の日も関係なく部活に燃えていたと思います。青春の象徴でした。
多感な高校生の頃は、雨が降ると髪のセットが乱れるからとちょっと憂鬱な気持ちになっていたと思います。
大学生の頃は、晴耕雨読。雨だろうがなんだろうがまさに悠々自適でした。とにかく時間がたくさんありましたから…。

社会人になってからは、ほとんど同じ過ごし方です。
録画したスポーツ中継を見ています。サッカー、野球、バスケなどなど。コーヒー飲みながら。だらだらと。
時には雑誌片手に、小説片手に。だらだらと。
雨の日は出かけるのが億劫だし、気圧のせいか体が重く感じるのです。
ですから雨の日はゆっくり家で体を休める日と決めています。
そういう日があってもいいのでは?と自分に言い聞かせています。
『雨降って地固まる』といいますし…。こうやって言い聞かせています。


雨の日に有意義な雨の過ごし方があったら教えてください!浅見さん!!

私の必須アイテム

金澤 聡

2008/06/10

学生時代に“やり残したこと”はありませんか?
例えば、もっと勉強していればよかったとか、バックパッカーな旅行をしたかったとか、時間制限付きのメガ定食にチャレンジしてみたかったとか、何かありませんか?

一時期アルバイトに明け暮れた学生時代、このモラトリアムを金稼ぎに費やしていいのかと学生の本懐との狭間で葛藤していた頃がありました。そんなとき、何気なく手にしたのがロシアの文豪、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』でした。上・中・下の3巻もあり、これを読み切れば新たな自分が見つかるのではないか、勉学に勤しむ自分になれるのではないかと訳のわからない期待を胸に読み始めました。しかし…、上巻を読み始めてもなかなか進まない、頭に入ってこない、正直どこが面白いのか全くわからず、1ヶ月で上巻の半分しか読まず、その後は部屋のインテリアと化してしまいました。もちろん、その後の私といえばアルバイトに明け暮れたのは言うまでもありません。

 時を経ること15年、本屋さんでふと目に止まった『カラマーゾフの兄弟』。また読み始めています。学生時代に諦めた上巻を読み切り、中巻も終了、いまは下巻に達しています。15年経っても上巻は面白いとは思いませんでしたが、中巻に入ると物語は大きく動き出し、下巻はどっぷりとロシアの文豪の世界に魅かれています。いまや就寝前の必須アイテムになっています。
 学生時代にやり残したこともあと少しで達成です。
次は、あれとあれとあれを達成しないと…どれだけやり残してんだっ!!以上です。

次回は、広瀬アナウンサーです。新人アナの必須アイテムって、あれかな、やっぱり。

みどりと言えば

金澤 聡

2008/05/30

最近食べるとすぐお腹の肥やしとなるお年頃でして、食事を気にするようになりました。
 余分なお肉が体全体に均等に分配されればいいものを、不思議なもので何故か一部に集中するわけです。
 ですから、炭水化物やお肉を少なくして、なるべく「みどり」色の野菜を多く食べるようになりました。
 気のせいかもしれませんが、夜のご飯が野菜メインだと目覚めの体調が素晴らしくいいんです。
 旬の野菜のおいしさを30歳後半のお年頃で改めて感じています。
 特に春先の菜の花のおひたしは絶品でした。

 ということで、菜の花に敬意を表するべく、三本木町のひまわりの丘で開かれていた“なのはな祭り”に行ってきました。(ものすごい話の飛躍です)
 このお年頃の男性が、きれいな黄色の菜の花をバックに写真をとるのはいささか恥ずかしさはありましたが、尊敬の念を抱き撮影しました。
 ひまわりの丘とあって夏には一面ひまわりが咲き誇ります。
さすがにひまわりのおひたしは食しませんが、夏にも訪れたいと思っています。ひまわりに敬意を表して。
「みどり」の話というよりも「きいろ」の話になりましたが、野菜は大事だなあということです。

次は、浅見さんです。浅見さんと「みどり」って何でしょう。

子ども時代の宝物

金澤 聡

2008/05/02

私の宝物は『図鑑』です。
子ども時代は決して宝物とは思えなかったのですが、いまとなって思えば宝物かもしれません。

小さい頃、誕生日やクリスマスのプレゼントと言えば、我が家では『図鑑』でした。
『昆虫の図鑑』、『植物の図鑑』、『宇宙の図鑑』、『鉄道の図鑑』、『飛行機の図鑑』などなど。
当時は“超合金”のおもちゃが欲しくて欲しくてたまりませんでしたが、親は絶対買い与えてはくれませんでした。
記念日には必ず『図鑑』でした。
子どもは親を選べない、子供心の分からない親のところに生まれてきてしまったなぁ、なんてため息まじりに思ったりしたこともありましたが、子供心は移ろいやすいものでありまして、結構『図鑑』で楽しんでいました。
暇ができると兄と一緒に『図鑑』を見て「あれがカッコイイ!乗りたい!」と楽しい空想の世界に浸ったり、虫を捕まえてきては名前を調べたり、宇宙の神秘に驚いたりしていました。
実は、楽しみながら勉強していたと今になって思っています。もしかしたら、それが親の狙いだったかもしれず、結局、子供心を手のひらで転がされていたのかもしれませんが…。

いまでも『図鑑』は実家にあります。開くと相当汚れています。
“超合金”だったらこんなに長く付き合えたかどうか分かりませんが、
色々なことを教えてくれていた『図鑑』がいまでも宝物として残っています。


次回は林アナウンサーの宝物です!

私のひとり暮らし

金澤 聡

2008/04/25

私が初めて一人暮らしをしたのは、今から十数年前。
 高校卒業後、前途洋々たる夢を抱いてウキウキでハイテンションで……

 ではなく、大学受験に失敗し浪人生活を送るための一人暮らしでした。
 親元を離れて、自分を厳しく追い込んで大学受験を成功させようと思い、東京の大手予備校に通いました。
ある意味、悲壮感たっぷりの東京デビューでした。

 しかし、勉強を追い込むどころか、食事に洗濯にと家事に追い込まれました。
 予備校の授業中に、きょうの晩御飯はどうしようかとか、布団を干してくればよかったとか、洗濯物がたまったとか、勉強に集中できなかったことが多々ありました。
 しかも、一人暮らし=自由です。自分の裁量ひとつでどうにでもなります。
テレビを見続けても誰も叱ってくれる人もいませんし、朝食を食べずに出かけても「味噌汁だけでも飲んでいきなさい!」と言ってくれる田舎の母の声も聞こえてきません。
 とにかく初めての一人暮らしは、自分を律するのに相当苦労したのを覚えています。
 改めて両親への感謝を感じました。大学入学後はその気持ちも薄らいでいったような…ん~…モゴモゴ…

 初めて一人暮らしをされる方、とくに男性は、朝食と布団を干すのを忘れずに。
 これを守ればたぶん健康でいられると思います。自戒の念をたっぷり込めて…

 次回は、水上アナウンサーです。たぶん社会人になってから一人暮らしを始めたのではないでしょうか?

私の新人時代

金澤 聡

2008/03/27

 今から12年前。私の新人時代当初は、毎日緊張していて、毎日必死で、毎日疲れて帰宅していました。
 同期と毎夜外食し、翌日の朝は朝食もろくに食べず出社、休日は惰眠か読書、運動はゼロ、不規則で不健康極まりない生活を送っていたような気がします。
 現代のストレス病とも言われている花粉症になったのも入社してからでした。幸い五月病にはなりませんでしたが、何かに追われるような日々を4ヶ月程続けていました。
 夏を迎え、状況が一変しました。ビーチバレーの仕事に携ったときです。当時23歳、若さ=単純です。同年代の男女が眩しい夏の太陽の下ビーチで躍動する姿は、単純に美しいと思ったのです。
「そんなさわやかな輝きを取り戻したい」
 本当に単純な理由です。写真の中の表情は、何か薄暗い雲が一気に晴れたような笑顔を見せています。分かりやすすぎます。

 それ以来、同期と休日は、テニス、スカッシュ、ボウリング、卓球、バッティングセンター、スキー、スノーボードなど運動で汗を流し、食事はカロリーを見ながら和食が多くなりました。若さ所以です。

 そろそろメタボが気になる年代突入になりました。単純な気持ちがいまこそ必要です。規則正しい生活を心がけたい13年目です。

 次は、佐藤拓雄アナウンサーです。私個人の勝手なイメージランキングでは、春に惰眠を貪らないアナウンサーNo.1の先輩です。
(変なランキングですいません)

どうしても捨てられないもの

金澤 聡

2008/03/19

会社の個人のロッカーにどうしても捨てられないものが入っています。もう4年くらいになります。
 以下非常にマニアックなお話になるかと思いますが、どうぞご了承ください。

 私は『ガンダム』世代です。人気アニメ「機動戦士ガンダム」とともに育ってきました。
 私と同年代の方には共感していただけると思います。
 どうしても捨てられないガンプラがあるのです。(“ガンプラ”というのはガンダムのプラモデルのことです)
 『1/1200 シャア専用ムサイ』です。写真がそうです。
 なんのこっちゃ分からない方には、本当にすいません、なんのこっちゃ分からないと思います。

 番組の打ち上げのときにプレゼントしてもらったものです。
 10数年ぶりに手にしたガンプラに感動したのを覚えています。プレゼントしてくれた彼もガンダムのことを知っていたニュータイプだと思います。
 (度々すいません、ガンダムをご存知ない方はなんのこっちゃ分からないと思いますがもう少しで終わりますので…)
 でも、なぜ『ガンダム』でもなければ『グフ』でもなく、ましてや“木馬”こと『ホワイトベース』でもなく『シャア専用ムサイ』を私にプレゼントにしたのか、とても不思議でした。私は彼の選択のセンスにも感銘し未だ捨てるに捨てられないものとなっています。中身のプラモデルは未だ作ってはいません。

 今回のアナ・ログはすいません。ご存じない方には全く興味のない、いわば「ニッチ」ブログみたいになってしまいました。ちなみにアニメ『機動戦士ガンダム』の冒頭のナレーションは、サザエさんの波平さんの声です。

次回は、ニュータイプもグフも分からないだろうな…当たり前ですね。早坂アナウンサーです。涙、涙のものだそうですが、なんでしょうか。

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